「そう言う訳で、僕の話は終りです。つまらなかったでしょう?興味深いお話が出来れば良いんですがね、生憎何も無くて」
「先日喰べたものでもお話しましょうか。見ての通り僕は偏食家……と言うか、他のものが喰べられないんです。口にした事も無い」
「あぁそうそう、何時の事か良く憶えて居ないけれど……アレは素晴らしかった。とても。君にも是非味わって貰いたいよ、是非」
「最初はちょっとどうかと思いましたけども、実に良いものでした。まるで……ふむ……そうだな……」
「……あぁ、申し遅れました。僕はハッターと言います」
【MAD Hatter】