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【01.Omnitrix/無印】

円柱型の殺風景な広い空間。
壁は白、天井と床は黒。壁伝いに各部屋があって、扉に各々のシルエットが小さく刻まれて居る。外からは扉しか見えない。変身出来る出来無い関係無く全ての部屋が元からある。自室以外は勝手に入れない。

天井の真ん中に転送装置があって、呼び出しが掛かると緑色の光が射す。呼び出されたエイリアンの部屋の扉が開き、光に触ると外に出られる(=変身)。この時に部屋に居なかったり気付かなかったりすると、ランダムに別の部屋の扉が開く。要は光に触ったもん勝ち。

変身時間が終ると転送装置に紅い光が射して、呼び出されたエイリアンが帰って来る。エイリアンズは光を眼で見るのでは無く、感覚的に感じ取って居る。

ウォッチに取り込まれた理由は様々だが、その時の記憶は無い子が多い。故郷の事とか取り込まれる前の事は良く憶えてる。元々は言語も違うが、ウォッチ内では共通の言葉を話す。

部屋は各々の故郷に近い環境になって居て、体のサイズに合わせた広さになって居る。外から見た扉は全て同サイズ。

エイリアンズはあくまで「サンプル」であり自我を持つ事は想定されてないので、娯楽はほぼ無し。基本退屈してる。ベンが思い通りに変身出来無い主な原因がコレ。皆が外に出たいから。

ウォッチ内は時間の流れが外より物凄く速い。

個々の部屋の他には食事をする部屋(自販みたいな機械が沢山並んでるだけ)と、全く使われない医務室と、デ―タ管理室がある。未だ変身出来無い子達は此処で眠ってる。

何処かに転送装置を管理する場所があるとか。誰も知らない。正確には知っちゃいけない。