遭遇
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
不気味に静まり返る森をライトと銃を構えながら進んで行くジャンヌ。
大分街道を外れた所まで進むと、大きな建物らしき物が見えた。
「……列車?」
ここなら隠れるのに打ってつけだ。
そう思った途端、彼女を誘うようにぽつりぽつりと空が泣き出した。
「……雨宿りするしかないか……」
余裕があるのかないのか、ジャンヌはシニカルに笑うと列車の中へ突入した。
『ガチャッ』
列車に入った途端、後ろから嫌な音がした。
どうやら列車の安全装置が作動したらしく、ドアはびくともしなくなってしまった。
「……最悪。こんな場所に閉じ込められるなんて……」
けれどもいくら愚痴っても仕方がない。
まだこの中に人がいるなら救出する必要がある。
まずは誰か人がいるか確認する事が先決だ。
ジャンヌは先頭からの捜索が妥当だと考え、明かりの点った前の車両へと移動する。
耳を澄ませば声が聞こえた。
ジャンヌは警戒を続けたまま呼びかけて通路を回る。
「誰かいますか!?今この列車に殺人犯がいる可能性があります!!急いでここから逃げて下さい!!誰かいたら返事を…………っ!!」
―――そこでジャンヌは言葉を失った。
窓際の一席に座るのは、腐敗の進んだ紳士の死体。
先程のMP同様、体の所々を喰いちぎられている。
その足元に目をやれば、音の根源であるラジオを見つけた。
ラジオからは嵐が近づいているとニュースで流れている。
それを拾い上げた瞬間、有り得ない事が彼女の目の前で起こった。
「なっ……!?」
息絶えていたはずの紳士が立ち上がり、ジャンヌに白目を向けて不気味に近づいていたのだ。