オバチャン
「もちろん! ミッちゃんファンクラブの会員番号001はアタシだョ! ミッちゃんの好きな物ならなんだってわかるんだ。しかもオバチャンなんて、ミッちゃんを主役にしようと企画書をちょいとチョロまかしてやったのサ。ま、あのときは散々でオバチャンつらかったけどね。でも! そのあとすぐにミッちゃんが主役じゃないか。オバチャンつい嬉しくてサ、警備配置のドアに鍵かけて、開発現場を見学に行ったんだョ! なのに………だョ、………なわけサ。そんでもって……」
糸鋸
「待つッス! 御剣ファンクラブの会員番号001は自分ッス!間違いないッス! 御剣検事の好きなもの嫌いなもの、趣味や癖はもちろんカンペキに覚えているッス。御剣検事のことは御剣検事よりも自分の方がいっぱい知ってるッス! 本人もタジタジな知識量ッス! 検事が命令する掃除の回数で自分は御剣検事の機嫌がわかるようになったッス。」
成歩堂
「異議あり! 今の糸鋸刑事の発言はムジュンしています。“御剣検事のことは御剣検事よりも自分の方が知っている”……なぜ、御剣本人が知らないことを……あなたはどうやって知るんですかッ!」
糸鋸
「うギャャァァァァァッスぅぅぅ!!」
成歩堂
「ムジュンを生み出すなんて、あなたは検事である御剣のファンクラブの会員であること自体、失格です!」
糸鋸
「そんな……机を叩いてにらまないでほしいッス……」
成歩堂
「御剣ファンクラブの会員No.001なら断!然!……ぼくですけどね。なんと言ったって、ぼくは小学生のときから御剣を知っている。学級裁判にかけられたぼくを助けてくれた御剣をッ!
ぼくは、その恩返しがしたかった……。御剣を今度はぼくが救う、助けるんだと誓ってぼくは弁護士になったんだ。これは言わばファンの“おっかけ”です! だから、ぼくはオバチャンや糸鋸検事よりもずっと前から知ってるし、おっかけたんだ!」
オバチャン
「な、なんだってぇぇぇぇえええええ!!?」
成歩堂
「それを裏付ける証言もあるんです。さぁ! これでぼくが会員No.001であることは間違いありませんッ!」
オバチャン
「く、くやしいぃぃぃ! ……ミッちゃぁぁああん、助けておくれよォ。オバチャンが会員番号001で間違いないんだョ。ミッちゃんが選んでくれないかぃ?」
糸鋸
「そうッス! 大事な一番は御剣検事自身に決めてもらうッス! それなら自分も納得するッス。御剣検事にかける情熱は誰にも負けないナンバーワンッスから!」
オバチャン
「それならオバチャンだって負けないョ! ミッちゃんに対する想いは地球の裏側にいたって核を突き抜けて魅せてやるんだからね!」
成歩堂
「会員No.も情熱もナンバーワンはぼくです。おっかけは……茨の道だった! でもこうして弁護士として活躍する情熱に、あなた達は負けているッ!!」
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真宵
「わあ! 楽しそうだね、御剣検事!あたしも入ろうかなー。御剣ファンクラブ!」
御剣
「……そのようなアレは、…非公式だ。」