ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
──突然の来訪、お許しください。
何も、要りません。ただ、入れてくださるだけで結構ですので……。
タオル……お借りしていいのですか?
ありがとうございます。
温かい飲み物を下さるのですか?
ええ、何でも良いです。
……ありがとう。
外は凄い雨でした。それはそれは凄い雨でした。
ええ……とても寒かったですよ。このままでは寒さで危うく死んでしまうところでした。
この山小屋を見つけることが出来て本当に良かったです。
あっ、このコーヒー、美味しいですね。
……本当にありがとう。
こんな雨の中、私はどこに行っていたかって?
……面白い質問ですね。気になりますか?
ほら、この辺りには凄く暗い森があるでしょう。殆どの人が通らないようなところです。道も舗装されていなくて危険ですし……。
でもやはり心配で、森の中に調べに行っていたんですよ。
「あの人」が誰にも見つからず、まだちゃんと居るかどうか。
「あの人」とは誰かって?
ああ……私の昔の友人です。学生時代、仲がとても良かったんですけどね……ある日、私を裏切って私へのいじめに加担したんですよ。それでも私は、「あの人」を心から嫌いになれなくてですね。学校を卒業してから、また友人に戻ったんですよ。
どうも意味が分からない?
そうですか……では、分かるようにして差し上げましょうか。ちょっと、こちらに来て下さいますか? そして、私の前に立っていただけますか?
──包丁を人の首元に当てる時って、ぞくぞくとするんですよ。
殆ど感情の無い私にも興奮を与えてくれる。
ああ……本当に……本当に、ぞくぞくします。
ふふふ……あなた、震えていますね。あまり震えていると、そのまま首に刃が刺さってしまいますよ?
……さて、あなたも「あの人」に会わせてあげますよ。あの忌々しい「あいつ」と、せいぜい一緒に眠ればいい。
寒い寒い、物凄い雨の中、冷たい土に埋まった「あいつ」と。
──さあ、お待ちかねのショータイムといきましょうか?