【03】手配書
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「島が見えたぞ!」
そう聞こえたのは、数日経った日の早朝の事だ。
食事を持って行った日、シャチは早々に自室へ戻された。空いた医務室で寝起きをさせられていた私は、ようやくこの薬品っぽいニオイから解放されると喜んだ。
「───以上だ」
島に船を着け、しばらくしてからクルー達がデッキに集まりローの話を聞いて、後は自由行動となる。
私はと言うと、元々ここまで乗せて貰うだけだったので、お世話になったローを含めハートの海賊団にお礼を言って船を下りた。
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「良かったんですか、船長」
船を下りた久遠の後ろ姿を眺めていたローにペンギンは言った。
「どういう意味だ」
「キャプテン、久遠の事気に入ってたんじゃないの?」
ローの言葉にペンギンではなく、ベポが返した。その言葉にローはフッと、どことなく悪いものを含んだ笑みを浮かべる。
「おれの勘が正しけりゃ、あれは直ぐここに戻ってくる」
その言い種は、まるで彼女が何か良い物でもあるかのようで、イマイチ分からないペンギンとベポの首を傾けさせた。